村田文三と祖父

2007_0115_murata

佐渡が生んだ天才民謡歌手村田文三師のCDが昨年末発売されました.我々佐渡人にとっては待望の『村田文三全集』であります.

子供の頃よく母から村田文三さんの事は聞かされておりました.「後にも先にもあんな佐渡おけさは聞けやしないよ.あの節回しと声はほんとすばらしかったよ.」

残念ながら私が生まれた頃は村田さんの生歌を聴くことはできませんでした.ですから今回の企画を知り発売されたらもちろん購入するぞーと張り切っておりましたところ,なんとそのCDに私の祖父“深見小一”の名が載って居るではありませんか.あまりにも嬉しい付録付きでした.

そもそも家の祖父は,お祭り大好き,芸者さん大好き,唄も歌うし,太鼓もたたくしととにかく賑やかなことが好きだったらしく,当時佐渡鉱山に勤務されていた村田さんのところへちょくちょく遊びに行っていたようであります.ちゃっかり後ろにくっついて唄まで録音していたとは,今回のこのCDが発売されるまで実の娘である母も知らなかったとか.

兎にも角にも我が家にとって“ Surprise Present”となったのであります.ご興味のある方は是非村田さんの“佐渡おけさ”聞いてみて下さいこれは確かに一聴の価値有りです.まー,ついでに深見小一のも聞いてやって下さいませ.

村田文三全集 DISC-2
第六曲目、佐渡おけさぞめき(鉱山祭りおけさ流し)
録音年 :昭和六年
音源所有:日本ビクター蓄音器(株)
唄   :村田文三・深見小一・山田千代・菊地歌楽(鳴物入)


(歌詞)
★(村田文三 →)待つに甲斐ない今宵の雨はョ 家に居れども袖ぬらす
★(深見小一 →)嫌なお客の座敷を離れョ 丸い月見る主のそば
★(山田千代 →)思ひ出すなとゆて別れたにョ 思ひ出すよな事ばかり
★(菊地歌楽 →)嫌な嫌な座敷をこらへているもョ 春を楽しむ床の梅
★(村田文三 →)胸に胸に千駄のカヤたく夜でもョ 煙出さなきゃ人知らぬ

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