かき氷の食べ方

SANYO DIGITAL CAMERA

昼食をとりに入った食堂でたまたま新潟日報・平成20年8月21日佐渡版16面の記事を読んで,早速行って参りました小木の『中一商店』.

扉を“がらがら”と開けた途端にそこは昭和初期.目に飛び込んでくるのはペンギン印のかき氷マシーン.

甦ります,時は昭和40年代,処は吾妻旅館のとなりの『きんつばや』.深見三姉妹は100円玉を握りしめ“アタイはイチゴ”“アタイはメロン”“アタイはレモン”と3人がそれぞれ必ず違う色のかき氷を注文し,《かき氷早喰い選手権》の始まりです.

“痛い,痛い,頭の後ろいってぇー”といいながらも,姉たちは手を抜くことなく,痛くて顔をゆがませている末の妹を尻目にどんどんかき氷を口に流し込みます.勝負は最初から決まっているのです.

かき氷の食べ方には二通り有ります.

一つは,うずたかく降り積もったパウダースノウの雪山のてっぺんを崩さぬように,スプーンを端から丁寧に入れて食べていく方法.

そしてもう一つは,いきなり手で雪山のてっぺんを押しつけ固めてこぼれぬ様にしてから,真ん中にスプーンを大胆にザクッと入れて食べていく方法.

私は前者を好んだのですが,或る事情により後者に変えたのであります.

その或る事情とは,末の妹が丁寧に崩さぬように雪山のてっぺんを残しシロップの甘い味を楽しんでいるその時,横から雪山をあっけなくかっさらい自分のもうほとんど氷が溶けシロップだけになった器にそのパウダースノウを入れ美味しそうに食べてしまう鬼のような姉二人の存在があったことなのです.

ですから,この『中一商店』のパウダースノウに出くわした時には本当に得も言われず感動いたしまして,雪山のてっぺんは崩さぬように,そろっとスプーンを入れ,叶わなかったあの味わいをこの日楽しんだのでございました.思いは遂げられました.ありがとうございました.

それにしても本当に感激のおいしさでありました.皆様,そんな思い出をたどりながら是非小木へ行かれた際は『中一商店』のかき氷を召し上がってみてください.

因みに私はイチゴミルクを推奨いたします.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です