9月25日,佐渡のホテルにて国土交通省総合観光政策審議官・柴田耕介様をお迎えして観光シンポジウムが開催されました.
その中で審議官はこうおっしゃっておりました.「今日のお昼,佐渡金山世界遺産登録運動に励んでいる相川小学校6年生の女の子達からこんな言葉を聞きました.『発信・環境・夢』これは正に我々が今進めている観光政策の基本と一緒の考え方です.」と先ずは嬉しい一言を頂き,続いては北陸信越運輸局長・有馬一馬様のお話を伺いました.
“ビジット・ジャパン.キャンぺーン”に関するスライドの中に台湾観光親善大使である林志玲(リン・チーリン)さんの姿を見つけ,懐かしく2年前の冬を思い出しました.林さんは台湾で大変人気のある女優さんとお伺いしておりました.そして台湾は温暖で雪が珍しいとのことで,早朝当館の庭先にある貸切露天風呂に入っての撮影… 浴衣姿で雪の中ふるえながら頑張っている姿を拝見し,何処もプロとはスゴイものだと感心したものであります.
佐渡も少しづつではありますが外国からのお客様も増えております.ある夏の日の出来事です.お友達が佐和田ビーチで浜茶屋を開いていたので,そこへ遊びに行っていた時のことです.一人の外国人がいらしたので,“どちらからですか?”と尋ねましたところ“イギリスから来て日本全国を1ヶ月かけて回っている”とのこと.その中で何となくふらっと立ち寄ったのが佐渡だそうです.ところが来てみるととても居やすく,つい旅行の日程を変更し二週間佐渡に居ることにしたとのことでした.そこで“日本で1番印象に残っているところは?”と質問しましたら,彼はニコッと笑って“もちろん佐渡だよ”と答えてくれました(ところで,観光シンポジウムはどこへ行ってしまったのでしょうか?激しい脱線失礼致しました).
続いては実際に佐渡で暮らし佐渡のことを考え実践していらっしゃるお二人からお話を伺いました.
鼓童文化財団事務局長菅野敦司様のお話からは,これからの佐渡の進んでいく方向の一つが示されたような気が致しました.現在建設中の『佐渡太鼓体験交流館』は佐渡の芸能文化を知って頂くためには最適な場所になりそうです.修学旅行に限らず“企業研修,大学の合宿,外国人向け伝統文化体験”等々あらゆる事が考えられ面白くなりそうです,佐渡ヶ島.
最後に循環の島研究室代表十文字修様から電動自転車のお話を伺いました.佐渡の一周道路は210Km.佐渡へいらしたことがある方はご存じと思いますが,島とはいえ大変広いのであります.ところが島内の公共交通が少なく,御来島頂いたお客様には大変ご不便をお掛けしているのです.そこで今回の電動アシスト自転車による社会実験になったとのこと.排気ガスを出さずゆっくりと佐渡観光が楽しめるとあってはこの島にぴったり,早速私も乗ってみなければ!
と大変楽しく拝聴しましたシンポジウムも終了し,何となく自分なりに考えていた“佐渡のかたち”がおぼろげながら見えてきた気が致しました.