今日は,よくお客様からお問い合わせをいただく「吾妻」の名の由来について書きたいと思います.
東京・吾妻橋からこの地に移り住んだ先々代から暖簾分けされた祖父・深見小一が大正十四(1925)年に始めた料理屋が吾妻の原点です.昭和二十三(1948)年,旅館業へ転向,昭和三十四(1959)年に父が法人化しました.私で四代八十年(旅館転向からは五十七年),佐渡では古いクチになってしまいました.
祖父はいつも考えていたそうです.いらしたお客さんに”何か”をして差し上げたいと… (今では不可能ですが)金鉱石を採ってきてお土産に持たせたり,(今で言うふれあいガイドのはしりになるのでしょうか)芸妓さんたちを引き連れて(!)お客さんに金山までの道案内をかってでたり… とにかく,お客さんが喜ぶのを見るのが嬉しかったのでしょう.
そういえば,なぜかいつもチョコレートをダース単位で持っていました.孫のおねだりもおじいちゃんには通じません.一粒くれるのが関の山,でも綺麗なお姐さん方には気前が良かったようです(たぶんチョコがこどものからだにいいか悪いかを考えてくれていたんですね).
創業から八十年… 「ホテル吾妻の今も,おもてなしの心は変わりません!」そう胸を張って言えるようになりたいとつくづく思います(ホントに…).皆様の長年のご愛顧にこころから感謝申し上げますと共に,これからも末永くお付き合い下さいますようお願いいたします! かしこ