ジャッキーの「命のことば」

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寂聴師が「スタジオパークからこんにちは:寂聴・命のことばを聴く」(NHK総合7月21日13:05~14:00)に出演しておられました.最近は若い方から「ジャッキー」と呼ばれることもあるそうで,月に一度の岩手での法話も「今度のジャッキーの天台寺ライブはいつ?」とかなのだそうです.老若男女その幅広いファン層にもびっくりしました.

番組では,寂庵だより(寂聴様の新聞)に掲載してきた先達の言葉を一冊にまとめた「命のことば」という本を司会の黒木あゆみさんが紹介しておりました.深く頷くものばかりでしたので,さっそくあした本屋さんに走ろうと思います.

●無難禅師(ぶなんぜんじ)道歌集より
「身の咎(とが)を己(おの)が心に知られては罪の報いをいかが逃れん」
自分のした悪いことは,たとえそれが他人の目には分からなくても,そもそも自分の心がいちばんよく知っているし,大いなるものの目からも見られている… 罪の報いからは決して逃れられないのです(ドキッ).出家の際,師匠の今東光に言われた「ひとりを慎みなさい」にも共通するものと仰っていました(以後気を付けます).

●釈迦が弟子のアーナンダと遊行(ゆぎょう)した先の美しい町・バイシャリーを出発し,峠の高台からその町を振り返って一言
「この世は美しい.人の命は甘美である.」
自分の身が病気でポンコツになり,この世は苦だとしたお釈迦様… そのお釈迦様が病気を克服し再び遊行に出かけ八十歳で亡くなる(2,500年前の80歳は今の100歳超え),まさにその時のこのことばを知り,寂聴師は感動で涙が止まらなかったそうです.四苦八苦でしっちゃかめっちゃかのお釈迦様も最期は「地震・洪水・戦争なんかがあってもやっぱりこの世は美しいし,怪我・病気なんかがあっても,やっぱり人間として生を受けている以上その命は美しいですね」と全てを大肯定してくださった… ジョン・レノンがオノ・ヨーコのギャラリーで,展示してある脚立に登り,天井に小さく書かれた「YES」の文字を虫眼鏡で見たときの感動も寂聴師と同じだったのかも知れません.ポジティヴ・シンキング,大切ですね.

(寂聴師が佐渡で過ごされた3日間のドキュメンタリーがNHK新潟ローカルで放送されます.新潟県の方は是非ご覧下さい.)

「きらっと新潟・瀬戸内寂聴~世阿弥をたどる旅・佐渡」
<本放送>7月22日(金)19:30~19:55
<再放送>7月26日(火)11:05~11:30

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